ゲームウォッチ麺

配信内外でプレイしたゲームの感想とか

英雄伝説 空の軌跡FC Evolution レビュー

Windows版の発売からおよそ15年後の2015年、PlayStation Vitaにて発売された1作。

キャラアニ(現在KADOKAWAに吸収合併済み)制作、大都技研パチスロでおなじみパオン・ディーピー開発。

移植にあたり、大幅なリニューアルがおこなわれている。

 

シナリオには追加部分はないのだが、それ以外の部分に変更点が多く存在する。

今回はその変更点のレビューがメインとなります。

 

一応ネタバレあり

よかった部分

早送りボタンの実装による戦闘の高速化

今回の移植において一番ありがたかった部分がこれ。

☓ボタンを押し続けると非操作時の演出がすべて早送りになるという新機能が実装されている。

コレのおかげでWindows版からの問題点であった戦闘のテンポが悪いという部分が解消された。

加速するまで少しだけラグはあるものの、一度使ってみると旧作には戻れないくらいのテンポの良い戦闘が行える。

またセレクトボタンを押すことでオート戦闘となるのだが、この時倍速で戦闘するためこちらでもテンポの良い戦闘ができるという良改変がなされている。

 

フィールドアタックの実装

零の軌跡から導入されたフィールドアタックが逆輸入された。

これによって逃げやすくなったり、敵をピヨらせて奇襲攻撃として戦闘開始できたりプレイヤー側の利点が増えた。

また、フィールドの敵の数が元のゲームより少なくなっているのもありがたい。

ただし、パーティメンバー全員に当たり判定があるのは元のままであり、クオーツ「葉隠」の効果もエンカウント無効から敵の先制攻撃が無効とナーフされているのでそこは注意。

 

フルボイス化

今作の最大の特徴であるフルボイス化。

メインシナリオだけでなく、サブクエストまでボイスが実装されている。

これによりシナリオにより没入できるようになった。

本家軌跡もせめてメインシナリオだけはフルボイスにして欲しいところなのだが。

 

悪かった部分

一枚絵の存在

度々イベント中に一枚絵が挿入されるのだが、これがあまり良くないと感じた。

もともと、SDキャラのアニメーションで問題ないのに無理に挿入されて少しテンポが悪くなっている。

もとのWindows版でも一枚絵は使用されているが、あくまで回想部分だけでありシナリオ本編では使用されていない。

使うなら回想部分だけで十分だったと思う。

 

エンディングについて

エンディングムービーがWindows版より劣化している。

というのも、原作ではエンディングテーマの「星の在り処」が流れる中、ヨシュアとの出会いから今までの思い出を一枚一枚写し出しながら最後エステルの決意に繋げるといういい演出になっている。

なのだがEvolution版においては、その写真がメインシナリオで出てきた一枚絵をそのまま表示してしまっている。まるでヨシュアとの思い出が旅の部分しか存在しないような演出になっていて台無しである。

 

攻略について

難易度設定が追加されたため、ストーリーだけ楽しみたいのならイージーにすればそれで問題ないでしょう。

普通に攻略するにしても、クラフトの性能強化やアーツの種類が増えより便利になっているため戦いやすくなっている。

さらにATボーナスも「ゼロクラフト」、「ゼロアーツ」と便利なものが追加されているので有利に戦えるようになった。

もちろん、システムを理解してちゃんと準備することが前提ではあるのだが。

 

音楽

ファルコム自身の手により全曲アレンジされている。

純粋なアレンジであり、特に重くかっこいいBGMが原曲より音の厚みが増し、さらに良くなったと感じた。

「Challenger Invited」、「奪還」、「銀の意志」、「虚ろなる光の封土」

が特にそう感じた曲になる。

 

オープニングアニメ

Evolutionシリーズのオープニングはすべてアニメーションとなっているのが特徴。

OPテーマの「空の軌跡」がボーカル付きとなりアレンジもWindows版から大幅にされている。

アニメの内容についてはキャラ紹介及び物語の特徴的なシーンが描かれているのだが、Evolution版では原作より登場キャラが減少し、エステルとヨシュアが二人でいるシーンが多くなっている。

特にパーティキャラではアガットとジンの二人が出てこなくなってしまっている。

とはいえ、アニメーション自体は普通の出来だしそこまで気にするものでもない。

 

まとめ

とにかく追加されたシステムによってすごく遊びやすくなった。

シナリオに手は加えられていないので、興味を持ったのならこちらをプレイするのがおすすめです。